増田正美さんの「定年後の株、小さく儲け続ける必勝法」に学ぶ

ＭＭ法

　本書は増田正美さんが考案されたＭＭ法という、４種類のテクニカル指標を駆使して株の買い時、売り時を判断する投資法を解説しています。
→過去の株価データを使用したＭＭ法の検証

買い条件
１．ボリンジャーバンドにおいて株価が－２σより下にある。
２．ＲＳＩが２５以下である。
３．ＡＤＸが７５以上である。
４．ＭＡＣＤがゴールデンクロスする直前の乖離最大点付近である。
※上記テクニカル指標の他に、ローソク足におけるボトム足の確認が必要。

売り条件
１．ボリンジャーバンドにおいて株価が＋２σより上にある。
２．ＲＳＩが７５以上である。
３．ＡＤＸが７５以上である。
４．ＭＡＣＤがデッドクロスする直前の乖離最大点付近である。
※上記テクニカル指標の他に、ローソク足におけるトップ足の確認が必要。

ボリンジャーバンド
　偏差値同様、ボリンジャーバンドもその株が極端に高いか、極端に安いかをクリアに表します。(p.191)
コメント
　移動平均に対して株価がどの程度高いか、安いかを見る為にボリンジャーバンドを使用しています。３点チャージ投資法における移動平均乖離率と同様な目的で使用しています。

ＲＳＩ
　ＲＳＩ単体ではダマシが多いように思います。別の指数と併用するのがよいと思います。(p.181)
コメント
　３点チャージ投資法と同様にＲＳＩが使用されています。

ＡＤＸ
　ＡＤＸは株価の勢いを表しますが、具体的にはＰＤＩとＭＤＩとの差を何日か平均したものです。(p.185)
コメント
　株価がゆっくりと上下動したのではなく、加速度的に売買点に来たかどうかを見る為にＡＤＸを使用しています。３点チャージ投資法におけるボリュームレシオ(ＶＲ)と同様な目的で使用していると思われます。

ＭＡＣＤ
　ＭＡＣＤの長、短の両カーブがクロスする直前の両カーブ間の乖離を問題にします。その理由はクロスする点より早く売買ができ、したがって利幅が取れるからです。(p.189)
コメント
　相場のトレンドを見てトレンドの転換点で出動しようという意図です。これは３点チャージ投資法には無い考え方です。ＭＡＣＤとＭＡＣＤシグナルとがクロスするまで待つと、売買のタイミングが若干遅れます。よって、クロスの直前で出動するというルールです。
　考え方としては理解出来ますが、両カーブ間の乖離の最大付近を捉えて売買するというのは結構難しいように思います。最大の乖離が数値的にどの程度なのかは表現が難しいし、銘柄毎に異なります。チャートを見てある程度感覚的に判断が必要なルールであると思います。

著者

増田正美

出版社

亜紀書房

目次

序章　シニアにはシニアにふさわしい方法がある
第１章　「危うきに近寄らず」もシニアの大事な智恵
第２章　ファンダメンタル手法では個人投資家が割りを食う
第３章　ネット証券で株取引を始める
第４章　株の動きを読む伝統的手法　実践編
第５章　私の使っている複合テクニカル手法　応用編
第６章　１勝４敗、それでもプラスの取引をする