今号は「AURA(オーラ)」です。 原宿ホコ天で爆発的な人気と支持を得てメジャーデビューを果たしたバンドで す。 ホコ天で人気、といっても、実際にホコ天に行くことができた方は全国的に考えたら極々一部の方になってしまいますが、「天才たけしの元気が出るテレビ」や「平成名物TVイカすバンド天国」等、全国区のテレビにも多数出演していましたので、見たことのある方も多いのではないかと思います。 このバンドで一番記憶に残るのは、なんといっても「カラフルさ」だと思います。 「ビジュアル系」などという言葉など影も形もない時代のことでしたが、髪の色や衣装にメンバーそれぞれイメージカラーがあり、見た目に楽しいバンドでした。 ちなみに、れっずは赤、龍巻きのピーは黄色、マーブルは緑、子れっずは紫。 まだまだ、バンド=なんか破れた服着てたり、鎖を巻いてたり、奇抜な格好をして…と、いうような認識の時代の中で、AURAは、それこそ現在のビジュアル系のルーツの一つである、ということができるのではないでしょうか。 逆にそのため、実力よりも見た目重視の「色物」バンドなのでは?と、思われることもあったかもしれませんが、メロディー重視で数回聞けば、それこそ「脳みその裏側に残る」ような作品揃いです。 歌詞に関しても、彼らのビデオのタイトルの一つ『LOVE THE EARTH』などからも分かりやすいですが、『愛』『夢』といったものを歌い上げています。 ちょっと青臭いテーマでもありますが、美しいメロディーと歌声に乗せられると自然に耳に受け入れることができます。 個人的な思い出ですが、今から5〜6年前。AURA解散やバンドブームの終焉からも、それほど時間も経っていなかったはずです。 当時はまだまだ若者の娯楽の筆頭だったカラオケでの話なのですが、企画物のメドレーで「バンドブームセレクション(男)」というものがありました。 ボックス内で、もう、数時間歌いつづけ、それぞれの「持ち歌」も歌い尽くしそれでいて深夜の酩酊のなかのハイな状態で、何か無いか、何か無いか、とこれがリクエストされたのです。 X、ユニコーン、ブルーハーツといった、超メジャーバンドの代表曲が次々に流れ出し、そこにいた全員が大声で歌いつづける中…そんななか、突然、AURAの『愛・オーランド』が… そこにいた、誰もが突然黙ってしまいました。なんと、誰も歌えなかった(知らなかった)のです。 私も、なんか一人だけで歌うこともできずに、周りに合わせて「こんな曲しらねーよなー」とか言ってごまかしてしまったのですが… その、『愛・オーランド』ですが、現在ベガルタ仙台サポーターソングに採用されたりしちゃってますので、「AURAなんて知らない!」という方も何かのきっかけ耳にしたことがあるかもしれませんね。 のちに、氏神一番の著書「消えた!?イカ天バンド」内で、白鳥智士(れっず)が、AURAについて、こう語っています。 「人気が落ちるなんて、想像もしてなかったね。サーフボードにでも乗って、このままアメリカにでもたどり着くと思っていた。」 「でも、海は広かった。」 ちなみにAURAメンバーのその後を調べたところ、 赤 → 白鳥智士としてのソロ活動 紫 → 「ピラニア」のボーカルとして活動中 黄 → 中村あゆみへの曲の提供などの後、音楽活動を休止 緑 → 音楽活動から離れ、実家のお好み焼き屋 …とのことです。 Vo,Gtr みんなのれっず(REDS) Gtr 龍巻のピー(龍巻のPIE) B プリンス・マーブル(MARBLE) Dr あなたのこれっず(KOREDS) 1987年 結成 1988年 れっずが加入 ドラムのヒースがZi-Killの本格活動により脱退 1989年 これっずが加入デビュー時のメンバーが揃う。 イカ天出場 「ドリーミングナウ」でエピックレコードよりデビュー 1993年 解散 アルバム 1992/07/22 AURA 1991/04/25 BIG WILL 1990/04/21 THE SAURAS カラオケ ◇ジョイサウンド 73574 愛・オーランド〈NEW VERSION〉 5942 YESTERDAY 5943 WE LOVE THE EARTH 74131 JUST A FRIEND?… 6818 SMILE&SMILE 2933 ドリーミング ナウ 5940 ピエロなんかじゃない 5941 LOVE ME TENDER 5939 ROCK’N ROLL MUSIC ◇ゆーカラ 3767 愛・オーランド 3768 ドリーミング ナウ ◇孫悟空 12060 愛・オーランド 12059 ドリーミングナウ