新・犬橇舎地下ページ　「なつかしブームミュージック」有頂天

今回は、「有頂天」です。
前回の「カステラ」のときに頂いたメールの中に「ケラ」さんの話題が出ていたので、メルマガ発行前からいくつかメールをいただいていました。

読者からのメール
ＫＥＲＡさんの消息？
ＫＥＲＡ（ケラリーノ・サンドロヴィッチ）さんは、「ナイロン100℃」という劇団を主宰して作・演出をされていますよ。
第43回岸田國士戯曲賞を受賞されたりしております。
　　　　　　　　　　【シオ】

「有頂天」のケラさんの情報ですが、彼は今は音楽ではなく、小劇の世界でおしもおされぬ脚本・演出家になっています。
「ナイロン100℃」という劇団の脚本・演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチという人がケラさんです。
今はお化粧もしていないし、ちょっと肥えて、なんだか別人のようです。
私は大阪に住んでいるので、ナイロン100℃が大阪に公演に来たら、今年こそ観に行ってみよう、と思っています。
　　　　　　　　　　【かば】　　　　　　　　　

シオさん、かばさん、ありがとうございました。
まだ、何人も読者がいらっしゃらないのに、ひらがなの 'かば' さんとローマ字のＫＡＢＡさんがいらっしゃいます。

ケラさんの肩書きは、最近は俳優、戯曲家、となっているみたいですね。
有頂天解散後の93年に演劇ユニット「ナイロン100℃」を結成。
「劇団健康」という名前の時代もあったみたいですね。
『フローズン・ビーチ』で岸田戯曲賞を受賞、…とのことですが、その賞がどれくらいの賞なのか、門外漢にはまったくわからないのが残念です。

ところで、バンドブームの人々のその後、っていうのは、元筋肉少女帯の大槻ケンヂさんの著書「リンダリンダラバーソウル」にいろいろと書いてあります。
副題が「いかす!バンドブーム天国」っていうくらいで、このメルマガの読者の方でしたら、きっと楽しく読める本だと思います。
むしろ、必読。
ケラさんについては、いきなり８ページに登場しています。
実は、ナイロン１００℃のこととかもココに書かれているのでした。
　　
話の流れで順番が変わっちゃいました。
80年代中盤インディーズ・ブームの頃、「ラフィンノーズ」、「ウィラード」と並び‘インディーズ御三家’と呼ばれたりもしていました。

先述のかばさんの投稿にもありましたが、‘お化粧’が多くの若い女性ファンを獲得できた理由かもしれません。
今でこそバンドに女性ファン、というのも普通の話ですが、当時、女性を呼びこむことができた、というのは、とても画期的なことだったようです。

有頂天というと、とにかく、ボーカルのケラさんの印象が強いと思います。
そして、ケラさんといったら‘ナゴム’。
ケラさんが社長を勤めたレコードレーベルで、多くのインディーズバンドの作品を世に送り出しました。
「有頂天」を初めとして、「筋肉少女帯」、「人生」（後の電気グルーヴ）、たま、カステラ、ばちかぶり（田口トモロヲ在籍）、といった、日本音楽史にとても重要な位置を占めている（？）バンドもナゴムから作品を発表していました。

ナゴムに関しては、それを専門に扱った書籍が存在していますので、そちらもご紹介しておきます。
「ナゴムの話―トンガッチャッタ奴らへの宣戦布告」　平田順子・著

ケラさんは現在演劇で活躍していらっしゃいますが、なかなか観劇に行く機会がない、という方もいらっしゃるとおもいます。
いろいろと本も出版されているので、そちらの方からケラさんの創作物に触れることもできます。

主な著書
「室温―夜の音楽」
「すべての犬は天国へ行く」
「ポケモンえほん　ニャースとつきみそば」
…なんで、ポケモンが！？と思ったら、ニャースの声を担当している犬山犬子（ほかには「マキバオー」とかの声を担当）さんが、ナイロン100℃に所属していた関係みたいですね。
犬山犬子さんは有頂天時代のヘアメイクも担当していたみたいですね。

元が、「ケラさんは今？」という話から、でしたので、肝心な音楽にあまり触れられませんでした。
有頂天ファンだった方、投稿をいただけましたら次号で紹介させていただきますので、ぜひ、よろしくお願いします。

読者からのメール
いやあ、まだあったんですねえ、「ナイロン100℃」。
以前、「有頂天のケラさんは今？」というお手紙を書かせて頂いたのですが、反応があってうれしいです。
友人が有頂天と演劇が大好きだったので、「深夜にＴＶでやってた」と言って、「ナイロン100℃」の劇を録画したビデオを貸してくれたことがあるのですが、もう解散してしまっていると思っていました。
その友人に連れられて、みのすけさん主演の演劇を観に行ったこともあります。

ちなみに演劇好きな彼女の影響で、羽野晶紀ちゃん、けっこう好きなのですが、なんであんな男選んだんやろう…。もったいない！
「なにわのキョンキョン」は言い過ぎかもしれませんが、顔も性格もかわいいから、もっといい男いるやろうに。
まあ、本人が好きなんやったらしゃあないやろうけど、でもなあ。

すいません。話題がそれてしまいました。
次回も期待しています。

大槻ケンヂさんの著書、買おうと思ったけど、従妹が持っているかもしれないので聞いてみます。貧乏なので、借りれるものは借りる！
…だからまだまだ勉強不足です。
　　　　　　　　　　【ジュン】

大槻さんの私小説的内容ですが、各項の注釈が細かく、当時のバンドマン側の視点で書かれた、資料としても面白い本です。
おすすめです。
羽野晶紀は…。本人がいいって言うんなら、いいんでしょう。

読者からのメール
ちなみに岸田戯曲賞は新人劇作家の登竜門と云われ、これを受賞したら、もう一流劇作家の仲間入りです。
かなり権威があります。
私は「有頂天」は実はその化粧が怖くてあんまり聴けませんでした。
でも最近、『バイバイ』は好きになりました。
あと、当時ケラさんのソロで出した「テレビのボリュームを下げてくれ」のビデオを観て感動し、あわてて聴いた「原色」というアルバムは好きでした。
今聴いても結構好き放題。

たぶんケラさんはＴＶも歌謡曲も好きで育ったんじゃないかな、と思います。

ナゴムって云うと、「たま」もそうだし、確か「人間椅子」もそうだったんでは（定かではありませんが）。
　　　　　　　　　　【かば】

そういえば人間椅子もイカ天バンドでした。
先月新作も発売されていますね。
『修羅囃子』
ネズミ小僧みたいなビジュアルがあまりにも印象的でした。

Vocal　　　　ケラ（82.4～91.9）

Guitar トシ（82.4～85.5）
Guitar タボ（82.4～85.5）
Guitar ハッカイ（86.6～89.5）
Guitar コウ（86.6～91.9）ex.コウ未曾有

Bass ミカ（82.4～82.9）
Bass 茶々丸（82.4～84.5）ex.チャチャ
Bass クボブリュ（84.7～91.9）ex.クボショー

Keyboard エリコ（82.4～85.5）
Keyboard チャリティー（85.6～86.2）
Keyboard ミュー（86.2～88.2）
Keyboard シウ（88.3～91.9）ex.ヒデ、ショー

Drum みのすけ（82.4～82.9）
Percussion ジン（82.4～82.9）
Drum ジン（82.9～91.9）

１９８２年　４月　結成
１９８３年　４月　有頂天、ナゴムレコード第一回作発売
１９８５年　　　　インディーズ「心の旅」がオリコンチャートイン
１９８６年　９月　キャニオンレコードよりデビュー
１９８７年１０月　ナゴムレコードがナゴムカンパニーに
１９８９年１０月　ナゴムカンパニー解散
１９９１年　９月　１５日、中野サンプラザにて解散

▼アルバム
1986/09/16 ピース
1987/06/21 AISSLE 　
1988/06/21 SEARCH FOR 1／3 BOIL
1989/09/25 STOP HAND IN HA
1990/04/11 カラフルメリィが降った街
1990/11/14 でっかち　
1991/12/04 FIN（SEARCH FOR 1／3）
1992/10/10 ベジタブル
1992/10/10 土俵王子

※[ピース]は９６年１２月に、[カラフルメリィが降った街]、[でっかち]、[FIN（SEARCH FOR 1／3） ]は９７年１１月１９日に再販。

その他
[ナゴム・オムニバスIIはじまり]
[ナゴム・オムニバスIIあつまり]

▼カラオケ
◇ジョイサウンド
　54140 ころころ虫
　54141 大失敗'８５
　54142 僕らはみんな意味がない

)バンドブームに強いジョイサウンドでも３曲しか入っていませんでした。
メンバーチェンジも比較的頻繁ですね。

#22・ＴＯＭ☆ＣＡＴ
#21・ＲＥＶ
#20・（リハビリ）
#19・いんぐりもんぐり
#18・
#17・ＢＯＯＷＹ
#16・「購読取り消しの前に。」
#15・
#13・14・筋肉少女帯
#11・
０８・アンジー
０７・バイセクシャル
０６・ジュンスカイウォーカーズ
　　　「Ｊ（Ｓ）Ｗ」トリビュート
０５・有頂天
０４・カステラ
０３・レピッシュ
０２・ＡＵＲＡ
０１・レプリカ
※０１～０８はアーチストごとに再編集しています。
　#11～はメルマガを基本的にそんまま収録しています。

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