初心者

初心者

「これからベースを始めてみたいけれど、本当に演奏できるようになるか不安。」

「ベースを始めてみたものの、何から練習してよいかわからない。」

そんな方は、迷わずご連絡ください。そして、皆さまの上達のお手伝いをさせていただければと思います。始めるなら一日も早いほうがよいのです。

ベースを始めたいが躊躇されている方

コントラバスという楽器は決して手軽な楽器ではありません。必要以上に尻込みする必要はありませんが、楽器はそれなりに値段もしますので、よく考える必要があるかもしれません。

音楽経験は必要か

「バンドを組んでいたことがある」「楽器は異なるが吹奏楽の経験がある」「昔、ピアノを習っていた」というような経験は、ないよりはあるほうがずっとよいのですが、必須というわけでもありません。

「楽譜は読めたほうがよいか」という質問もあるでしょう。これも読めないよりは読めるほうがよいですが最初は読めなくても構いません。ただし、「ジャズは譜面が読めなくてもよい」ということは絶対にありません。ジャズは複数人数でアンサンブルする音楽です。楽譜なしでメンバーと音楽的やりとりをするのはたいへん困難です。レッスンを進めながら読めるように(将来的には書けるようにも)なっていただきたいと思います。

なによりも大切だと思うのは、音楽が好きかということ。特に、日頃から音楽を聞いているかということです。そして、数ある楽器の中で、心からベースをやりたいという熱意や愛情がとても重要です。

ベースをやりたくてやりたくてうずうずしているあなたは迷わずご連絡ください。

楽器を買わなくてはいけないのか

サークルや団体の備品のように、自由に練習できる楽器がない方は、楽器を用意していただく必要があります。また、自由に使える楽器がある場合でも、自分の楽器が欲しくなるもの、そして必要になってくるものです。

ところで、楽器はどこで買えるのでしょうか。もちろん行くのは八百屋さんではなく楽器屋さんですが、専門店以外でコントラバスをきちんと適切に調整して店頭に並べているお店はそれほど多くありませんので 、信頼できる弦楽器専門店で買うことが必要です。

たとえば、自分で調理できる食材や自分でセットアップできる電化製品であれば1円でも安いお店で買うのが正解です。ところが、コントラバスのような弦楽器は、プロの演奏家であっても自分で最適に調整することはできません。楽器を調整してくださる職人と二人三脚の世界なのです。購入価格が1円でも安いことよりも、生涯にわたって楽器を最適にメンテナンスし続けることこそ重要です。

また、購入にあたって、「楽器はいくらくらいのものを用意したらよいのでしょうか。」「たとえば20万円の楽器と200万円の楽器はどう違うのでしょうか。」「ボディがなくてアンプで音を出す縦型のベースでもよいのでしょうか。」などなど疑問は尽きないと思います。

ギター、ピアノ、サクソフォンのように、年間販売数もプレイヤー人口も多い楽器と比べて、コントラバスの人口は、クラシック、ジャズ、タンゴ、ロカビリーなどすべて合わせてもおそらく100分の1以下です。したがって、書籍やインターネット上の情報も非常に限られていますし、きちんと調整できる職人さんがすべての都道府県にいないというのが現状です。

したがって、楽器購入に限らず、コントラバスに関することは信頼できる人に相談するということが基本です。コントラバスとはそのような世界です。ディープですが魅力にあふれています。ぜひ足を踏み入れてみてください。

日頃の練習と活動について

コントラバスを家で弾くと意外と大きな音がします。バンドでは聞こえないと苦情を言われ、近所からはうるさいと苦情を言われるのがコントラバスの困ったキャラクターです。特に低音は柱などを伝って遠くまで響く性質があります。練習用のミュートもありますが、それでも住居環境によっては、ご自宅で練習が難しい場合もあるかもしれません。

音楽スタジオによっては格安で個人練習の利用ができるところもあります。カラオケ・ボックスで練習する方も少なくないようです。また、文化施設や公民館などの公共施設なども比較的安価に利用できます。

ジャズのような音楽は本来ひとりで演奏するものではありません。

学生ならば、中規模以上の大学にはジャズのサークルがあり、なかには他大学の学生を受け入れているところもあるようです。また、最近はジャズバンドのある高校も増えてきました。

また、職場のジャズバンド、社会人有志によるビッグバンドも各地で活発に活動しています。そのようなところで受け入れてもらえないか探してみるとよいでしょう。

さらに、アマチュア・ジャム・セッションを行っているお店もあります。

個人練習もたいせつですが、ビッグバンドや小編成で実際に合奏する場があると、モチベーションも上がり、また仲間もできます。

何かの縁でベースを演奏することになった方

たとえば、学校の部活動やサークルで、ジャズのベースを担当することになった方。社会人バンドでベースを始めた方。

自ら志願して、あるいはジャンケンで勝って(負けて?)など、動機はさまざまかもしれませんが、ともあれベースを演奏していくことが決まったあなた。

せっかく魅力的な楽器と出会ったのですから、とことん極めてみましょう。

初めが肝心

芸事を修めるには、初めがとても肝心です。

姿勢(楽器の構えや手の形)や腕や指の動きなど、身体的な技術は、一度変な癖をつけてしまうと、それを改めるには、想像以上の根気が必要です。場合によっては、見かけ上、一度下手になるくらいの覚悟が必要で、精神的にもかなりつらい思いを私自身も経験しました。

最初は独力で頑張ってみて、レッスンを受けるのは壁にぶつかってからでよいのではないかという考え方もあるかもしれません。確かに、最初はみるみる上達していくので、レッスンを受けなくても独力で取り組むことができるという気持ちになることでしょう。

実際、私もそう考えていました。しかし、すでについてしまった癖を苦労して直すくらいなら、はじめから正しい姿勢を身に付けるほうがはるかに楽ですし時間もかかりません。冷静になって考えると、未経験者の技術はゼロですから、意欲さえあればどんな練習方法をしてもそれなりに上達するものです。それでも、あらゆる芸事やスポーツの世界と同様、よほどの天才でもない限り自己流では変な癖がついたり、最悪の場合、身体的負担によって身体を痛めたりして、時間を無駄にしてしまうこともあるでしょう。

私自身、楽器経験数年目で初めてレッスンを受けたときに、「奏法とはこういうことか」と衝撃を受けました。こんなことならもっと早くに修得しておけばよかった、と思ったものです。

確かな情報と知識を

「とても弾きにくいんですけど」と相談されてみてみると、楽器の調整に問題があるというケースは少なくありません。そういうときは調整をおすすめします。一緒に楽器屋さんに持って行くこともあります。ほとんど必ず「うんと弾きやすくなりました」という笑顔が返ってきます。

「リズムが悪いといわれるのですが」といって、ウォーキング・ベースラインを弾いてくれたあるベーシスト。なぜか、2拍目と4拍目を極端に強く弾いています。「参考にした音源はある?」「はい。」「そういうふうに聞こえた?」「うーん。」「じゃあ、誰かにそういうふうに弾けと言われたとか?」「はい・・・」このような誤解は少なくないのです。

あるビッグバンドに所属しているベーシスト。音符ではなくコード記号だけ指定している箇所があり、ちょっと知識のある先輩のピアニストがベースラインを作ってくれたそうです。見てみるとよく考えてあって間違いもないのですが、ベースではとても弾きづらい音域や動きがありました。市販の譜面には丁寧にベースラインが書いてある楽譜もあります。ただし商品だからといって過信は禁物。チェックが不十分なのか、少なくとも初心者には難しすぎるラインが書いてあることもしばしば。そういうときは多少変えてしまっても構わないのですが、ではどのようにしたらよいのでしょうか。

このように、常に適切な情報や環境のなかで練習しているとは限らないのです。もちろん、まわりの人は親身になって相談に乗ってくれるでしょう。しかし、その人が専門家でない場合には、そこに誤解や思い込みがまったくないとはいいきれないのです。そのために、無駄な努力をしたり、逆効果な方法で取り組んだりして、回り道をしたり、変な癖が身についたりしてしまうことも少なくありません。

実践経験と事例研究に裏打ちされた豊かな知識と確かな情報はレッスンでしか手に入りません。私のレッスンでは、楽器や身体的コンディション、ほかの楽器とアンサンブルをする上でのコツなど、さまざまなことに気を配りながら順序よく指導してまいります。